《男の顔は切り札》又名男の顔は切札。
昭和初年。深川界隈で声望のある梅津組は解散した。組長の梅津勇造が区会議員に立候補するためである。しかし、投票日の前日、梅津は何者かに殺された。平助や庄八たち子分は対立侯補の勝元とその背後にいる新興ヤクザ大崎の仕業とにらんだが、何の証拠もない。しかも、梅津組の家と土地が勇造の残した借金の抵当に入っていると大崎に言われ、平助たちは苦境に陥った。考え抜いた末、平助たちは弁護士飯沼に相談するがどうにもならない。そのうちに老侠客弥三郎は単身大崎組に殴り込み、壮烈な最期をとげるという事態にまでなった。そんな時に、勇造に破門された浩**が帰ってきて、この有様を知った。そして、浩**は何故か大崎組に寝返った。平助たちは怒ったが浩**は親分殺しの犯人を突きとめるため、ワザと憎々し気な言葉を平助に吐いて、大崎の身内になったのである。そんな浩**を、梅津組の世話になってい...
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